Showcase

PicoRubyで作る制御ペンライト

2025年12月、サンリオピューロランドの新パレードに合わせてリリースされた「ワンダーリボンライト」を手にして、「これはどうやって制御されているんだろう」と気になって調べ始めたのが、このプロジェクトのきっかけです。調べてみると、思いのほか奥が深い世界でした。

これ、PicoRuby で再現出来るんじゃないかと思ったのでやってみることにしました。実用可能な自作制御ペンライトをつくるというのがゴールとなります。

コンサート会場で運営側から一斉制御される「制御ペンライト」には、赤外線(PixMob など)、独自 RF(FreFlow や Xylobands などの 920MHz/2.4GHz 帯)、BLE(アプリ連携)、そして音響と、複数の方式が実用されています。各方式をメーカー公式資料・総務省の技適データベース・電波法を調べて比較検討した結果、本作ではワンダーリボンライトと同じ音響方式(ほぼ非可聴の制御トーン 18.5〜19.5kHz・4-FSK を音楽に重畳し、ペンライトの MEMS マイクで復調する方式)を選びました。

選んだ理由は3つあります。(1) 送信インフラが不要で、会場の PA だけで送出できること。(2) 音は電波法の「電波」に該当せず、免許も技適も不要なため、個人製作の数台を合法に会場で使えること。(3) エレキギターのエフェクトチェーン最終段で、演奏者自身がリアルタイムに制御トーンを重畳できること(既存の商用音響制御製品は音源への事前埋め込み型が主流です)。

信機は RP2350(Raspberry Pi Pico 2)+ PDM MEMS マイク(SPH0641LU4H-1)+ WS2812B。PDM 取り込み〜CIC デシメーション〜Goertzel 検出というリアルタイム制約のあるホットパスを C/PIO 層で、フレーム同期・コマンド解釈・発光パターンの状態遷移を PicoRuby 層で担う2層構成です。

ショーケースでは以下を展示します

  • (1) 体験デモ(机上の QR コードをご自身のスマホで読み取ってデモサイトを開き、ボタンを押すと制御トーンが鳴って、目の前のペンライトが光ります)
  • (2) きっかけとなったワンダーリボンライト実機との比較展示
  • (3) 制御方式の比較・電波法/技適調査・物理層/フレーム構成の設計資料
  • (4) 10/16 にライブハウス(渋谷 La.mama)で数台を来場者に貸し出す実地テストの実測データ(個体別の復調成功率など)